介護事業所が抱える駐車場問題について地域の理解を深める
~ピカッと草津~
笠縫東学区では、「ピカッと草津」(新たな地域のケアシステムの構築~地域づくり編~)と題した、「誰もが訪問サービスを受けやすい地域」、「公的なサービスに光を当てた地域づくり」に向けた取組を進めています。
介護事業所では、複数の利用者を続けて訪問したり、ときには介護機器等を運ぶ必要もあって、自動車での訪問は必須です。
しかし、事業所によると介護現場では、自動車で利用者宅に訪問したときに、駐車場所の確保に苦労することが多い、との経験談をお聞きすることが増えています。
実際に、笠縫東学区内または学区周辺の事業所にアンケートにお答えいただいたところ、9事業所のうち7事業所から「訪問先での駐車場の確保に困っている」との回答があり、訪問先では「サービスを受けていることが周囲に知られると恥ずかしい」、「近隣から苦情が入った」などの声が聞かれたこともあったそうです。今後も高齢化が進み、介護事業所による訪問サービスのニーズ増加が見込まれます。
こうした駐車場問題を解決していくためにできることを、笠縫東学区では、地域、医療、福祉、行政等が集まってともに考える「医療福祉を考える会議」の場で検討しています。
令和5年2月15日(水)に笠縫東まちづくりセンターで開催した会議では、①平均寿命・健康寿命・コロナフレイルについて「地域でのサービスを必要とする在宅高齢者が増える~地域の未来を感じる~②困りごと解決ゲーム「地域福祉活動の良さとサービスの必要性~暮らし続けるために~」を実施しました。笠縫東学区に住む一人暮らし高齢者の実際の困りごとを真ん中において、公的サービスと地域福祉活動で解決できないかを話し合い、安心して暮らせるためには、公的サービスと地域福祉活動の両輪が大切であることを共有することができました。
この取組での結果をもとに、自治会館、まちづくりセンター、薬局、事業所、住宅の空きスペースなど、介護サービス事業所の駐車スペースとして「どうぞ使っていいよ」と言っていただける福祉風土を高めていきたいと思っています。
また、この駐車場問題を切り口として、現時点では介護サービスになじみのない方々にも、将来を想像して在宅介護サービスが決して他人事ではなく『我が事』であると理解してもらうことも大切です。
市社協は今後も、笠縫東学区とともに「ピカッと草津」を進めていきます。